地方はICT教育の先進地!?ICT教育に力を入れている地方自治体3選
2022.05.17
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地方移住を検討する際に、仕事、住む家、補助金に並んで「子供の教育」も親にとっては気になる大切なポイントではないでしょうか?

「地方移住に興味はあるけれど、子供の教育に制限は出ないか?」
「最近はオンライン授業も導入されているみたいだけれど、地方の教育水準はどうか?」

こういった悩みを持つ親御さんのために、今回は教育に力を入れている地方自治体、そしてその内容を紹介いたします。

今、地方のICT教育がアツい!

最近の注目すべき教育現場の変化として、文部科学省が打ち出した「GIGAスクール構想」があげられます。
この方針に基づいて全国の小・中・高等校ではいま、高速通信環境の整備、そして、生徒一人一台へ端末(タブレットもしくはパソコン)の提供を実施。また、この変化によりこれまで「へき地」として移住のハードルが高かった自治体でも、すでにこの制度を活かしたICT教育(ICTはInformation and Communication Technologyの略:情報通信技術)が盛んに行われている地域もあります。

地方移住に惹かれている親御さんにとって、未だかつてないほど行動に踏み切りやすい時代が到来しているといえます。この記事ではICT教育を中心に、教育に力を入れている3県をピックアップしました。都市部に限らず、地方にも魅力的な教育の機会があることをお気づきいただけるはずです!

1. 茨城県つくば市

つくば市は1977年に日本で初めて、コンピューター教育を竹園東小学校にて活用し始めました。その後もICT教育に熱心に取り組み続け、着々と基盤を作ってきた同市。GIGAスクール構想の追い風も受け「時代の流れに沿った最先端の教育」が受けられる魅力的な自治体です。

つくば市はどんなところ?

日本百名山の筑波山がある緑豊かなつくば市は、つくばエクスプレスで秋葉原まで最速45分、成田国際空港へも車で約60分などアクセスも非常に良い街です。人口は2019年時点で24万人を超え、過去33年間人口が増え続けている(2020年時点)人気の高い自治体でもあります。

また、科学技術拠点として2万人(2021年時点)を超える研究者がいる「科学の街」としても知られています。

つくば市の教育

つくば市は、同市の教育のキーワード「4C学習」Community(協働力)、Communication(言語力)、Cognition(思考・判断力)、Conprehension(知識・理解力)を通して、生徒の「21世紀型スキル」の習得を目指しています。学校教育用グループウェア(組織内の情報共有のためのアプリケーションソフトウェアのこと)を通しての遠隔交流や、タブレットを使い取材をし、電子黒板でその内容をプレゼンテーションをしたりと、ICTを駆使して先の4C学習を行っています。

また、つくば市は無料の教育クラウド(つくばチャレンジングスタディ)を提供していて、生徒は下校後も自宅で学習が可能。苦手な教科を繰り返し学べたり、休校時にも利用ができます。

同市は小中一貫教育を採用していて、2023年には新たな小中一貫校を開校予定。「学校というものはこういうところ」という固定概念を覆すような市民の交流の場や、保育園もある施設になる予定です。

2. 熊本県高森町

ICT教育の先進的ポジションにいる、緑に囲まれた地方自治体。もともと町をあげて情報通信基盤(インターネットとケーブルテレビ回線)を充実させていた同町。GIGAスクール構想の実施前にはすでに学校の電子黒板、デジタル教科書や生徒1人一台の端末、無線LANの導入が済んでいた革新的な町です。

高森町はどんなところ?

熊本県東部の阿蘇エリアに位置し、大分県と宮崎県の県境にある高森町。8月の平均気温は25度程度の高原地帯で「緑の多いところで暮らしたい」と考えているかたには打ってつけの、豊かな自然や澄んだ水が豊富な町です。

高森町の教育

2012年に「高森新教育プラン」を制定。以来、コミュニティ・スクール(地域の声を活かした学校運営)の導入、英語とプログラミング教育に力を入れた小中一貫教育の採用、教育施設の整備、ふるさと教育などに取り組んできました。

ICTを駆使した授業の一例として、課題に対する生徒自身の考えを、次の授業の前にクラウドにアップロードし、教師にコメントをもらう。そして、生徒同士グループに分かれてさらに議論をし、そのグループごとにパソコンを使ったりなどしてクラスで発表する、というような形で行われています。このような過程を踏むことで、タイピングのスキルも自然に向上し、ビジネスパーソンさながらの速さでキーボードを操れるようになります。

英語学習の取り組みにおいては、生徒の習熟レベルにあわせたカリキュラムを採用した、1対1での英語ネイティブの先生との授業も行われています。

3. 茨城県境市

「子育て支援日本一を目指す」を謳い、教育にも力を入れている自治体です。2018年から「英語が話せる子供たちの育成」を目指した「スーパーグローバルスクール(SGS)事業」を実施。英語教育に関心のあるご家庭には魅力的な場所になっています。

境市はどんなところ?

利根川と江戸川の分岐点に位置する境市。雨天時や日差しの強い時に便利な、大型の屋根のついた公園「ニコニコパーク」など、子供の遊び場も豊富です。境古河ICを利用すると、羽田空港まで車で1時間20分ほどとアクセスも良く、都内への「高速バス通学」の定期券の補助も市によって提供されています。

境市の教育

小学校では文部科学省による教育課程特例校の指定を受け、英語教育に力を入れています。早期の英語学習を目指し、小学1年生から「SGSタイム」を導入。中学を通して標準の小中学校より週1時間多く英語学習が行われています。2021年時点で、市内の小学校に13名、中学校に8名のALT(英語が母国語の外国語指導補助)が派遣されており、それに加えてフィリピン人講師も常駐しているため、休み時間もあわせて英語を話せる環境が整っています。そして小学校から中学校を通して年1回、英検受験費用を市が全額補助。市オリジナルのテキストも充実しています。

また、全小学校に放課後児童クラブが併設されていて、共働きの親にはありがたい設備が整っているのも魅力です。
そのほか1泊2日の期間でiPad、アプリ、ドローンや3Dプリンターを駆使してミッションをクリアする「キッズフューチャーキャンプ」という子供のためのICTイベントなどがあります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?それぞれ質の高い設備や教育理念など、地方自治体の古いイメージを払拭する自治体ばかりだったかと思います。
可能性を広げられる場所といえば「首都圏」という考え方も、もしかしたら今後変わっていくかもしれません。

この記事で、希望に合った移住先を探すお手伝いができたならば幸いです。

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