日常生活の移動手段として、自転車を利用している方も多いのではないでしょうか。しかし、自転車は単なる移動ツールではなく、「地域創生」に繋がる手段としても注目されています。
自転車で地域創生と聞くとピンとこない方が多いかもしれませんが、旅先でレンタルサイクルを利用できるスポットがあったり、サイクリングロードが整備されていたりするのは、自転車によるまちづくりの一環なのです。
そこで、今回は”自転車で地域の活性化”に取り組む自治体を紹介します。自転車好きの方はもちろん、旅行が好きな方や自転車に興味がある方なども、ぜひ参考にしてみてください。
サイクルツーリズムとは、「cycling(サイクリング)」+「tourism(ツーリズム):観光」を組み合わせた造語のことです。自転車に関連した観光事業を発展させることで、地域の活性化に繋げることを「サイクルツーリズム」といいます。
サイクルツーリズムは、取り組み内容によって、種類が分けられています。
・設置型
・参加型
・観戦型
・ツアー&企画型 の4つに分けられます。
自転車は車や電車とは異なり、小回りが利きやすく、観光地を巡るのに適した手段です。また、自転車は走っている爽快感を感じられます。旅先で非日常の時間を味わいながら、自然や街中を走るのは、観光客にとって最高の思い出となるでしょう。最高の思い出ができれば、再訪してもらえる可能性も高まります。
つまり、自治体としてサイクルツーリズムを発展させることは、地域の活性化に直結するのです。また、サイクルツーリズムの一環として、自転車で走る道を整備すれば、自転車好きの方が集まったり、道路整備に繋がったりもするでしょう。サイクルツーリズムに力を入れることは、地域創生の手段としてさまざまなメリットを発揮するのです。
ここでは、サイクルツーリズムに取り組む自治体を紹介します。
自転車に乗って観光を楽しむだけでなく、プロのレースを観戦できる、観戦型のサイクルツーリズムがあります。たとえば、埼玉県で開催される「ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム」は、自転車レースとして世界的に有名な「ツール・ド・フランス」で戦うトップライダーを観戦できます。世界で活躍するトップライダーの走りを観戦すれば、忘れられない思い出になるでしょう。
また、レース当日には同時開催イベントとして「サイクルフェスタ」や「さいたまるしぇ」が開催されます。
https://saitama-criterium.jp/
サイクリストの聖地として有名な「しまなみ海道」は、広島県尾道市~愛媛県今治市の島々を巡れるサイクリングコースが設置されています。瀬戸内の温暖な気候を感じながら、各所でグルメを楽しんだり、観光地を巡ったりでき、観光とサイクリングの両方を楽しめます。
また、しまなみ海道にあるサイクリングコースには全体に「ブルーライン」が敷かれているのが特徴。ブルーラインはサイクリストを誘導したり、車との事故を防止したりする役割を果たしています。有名なサイクリングスポットとなっているため、サイクルバスやサイクルトレイン、休憩スポットの設置など、サイクリスト目線の街づくりがされています。
気軽に自転車をレンタルできる場所もあるため、サイクリング初心者の方でも安心でしょう。
滋賀県の顔ともいえる琵琶湖を一周するサイクリングを「ビワイチ」といいます。「ビワイチ」の最大の魅力は、サイクリングロードが整備されており、高低差が少ないこと。高低差のないコースは初心者でも走りやすいでしょう。
しかし、高低差が少ないといっても、琵琶湖を一周するのは200kmを走破しなければなりません。自転車であれば一日で回ることも可能ですが、無理せず1泊2日で楽しむのも選択肢の一つです。
また、快適なサイクリングロードを整えるために、5kmごとに距離表が設置され、分岐点には案内板が設置されています。
いかがでしたでしょうか。
自転車に関連した観光事業を発展させることで、地域の活性化に繋げることを「サイクルツーリズム」といいます。サイクルツーリズムにはいろいろな取り組みがありますが、よく見かけるのはレンタルサイクルでしょう。
その他にも、プロのレースを観戦できるものや、サイクリングロードとして環境を整えているケースなど、自治体によって取り組みはさまざまです。 サイクリングをしながら観光を楽しんでみたい方や、自転車に興味があるという方は、ぜひ今回の記事を参考に自治体の取り組みをチェックしてみてください。